実録 コンデンサの呪縛にとらわれた整備士とその呪縛から解き放った整備士。思い返せばヒントはあった 長文 東灘私闘編
まだやっています。
たいへんお待たせして申し訳ありません。
点検 修理 KAWASAKI KE125
不調だ。
先ず山に登るのには理由がある
まだ自信を持てない状況で何かあった時にコロコロ転がりながら帰店できるから。
この日はエンジン不調で停止。再始動はできるが走行はできない。
住吉の綺麗な街並みをアイドリングとロードノイズのみで帰店した。
KEの詳細を知るため
サービスマニュアルをGET。
こんな単純な回路で不明な不具合が起こりうるのか。
初めの試乗で発生した不具合は
温度でμが大きく変化するコンデンサが原因だった。
流用した点火コイルと合わせるべく
ヤマハ純正のコンデンサを装着しようとしたところからが事の始まり。
このコンデンサでは点火ができず
カワサキ対応リプロ品のコンデンサを入手して装着。
点火が復活し試乗。
ここでもまた同じ場所で不調が発生。
住吉霊園を越えてコープさん後の右カーブからの上り。
しかし今度は出先で全く点火せず。
この日は、ロードノイズのみでコロコロお山を下った。
原因が掴めないまま再度コンデンサを交換。
で、点火復活。なぜだ。
試乗
またコープさん後の右カーブからの上りでエンジン停止。
全く同じ距離だ。
この出来事で完全に私の頭はコンデンサとコンデンサを攻撃した何かに囚われた。
オートバイの修理は、場数と事例、状況把握とメモ、想像力がものをいうと思っている。
コンデンサを攻撃する物は何か
鉄を切っている時も特殊工具を作っている時も
頭の左右でそれを考え続けた(ちょっとだけ)
心配してくださったK先輩がVMXの匠を教えてくださり
匠にアドバイスをお聞きしたが
自身の状況とは当てはまらなかった。
ご親切に教えてくださりありがとうございました。
こんな時は
『 ノリさん 』ノリさんだ。
『 僕も同じ状況ならコンデンサだと思うけど・・・』
『 北川さんコンデンサコンデンサコンデンサコンデンサって言ってますけどコンデンサですかね 』
ハッとした
『 ノリさんありがとう。目が覚めたよ 』
ノリさんの凄いところは、まず私に同意してくれるところ。
そこから私はコンデンサを2個目に使った物に交換して状況を確かめ
そしてコンデンサをNEWにした。
またコンデンサか!と思うかもしれないがこれが結構大事なところ。
因みに
コンデンサの故障には
大きく分けて『 容量減少及びオープン 』『 絶縁抵抗劣化及びショート 』という物があるという。
自身が今回追いかけたのはショート。
匠もおっしゃっていたが『 コンデンサ不良で火が飛ばない?? 』
確かにこのパターンはなかなかないようだ。
今思えばここにもヒントがあった。
新たな考えで原因と判断した場所を修理し
わー好調のままコープさん越えたよー
全く症状が出ない。
『 今日はあの人走って降りてきたね。』 と思っている人がいるかもしれない。
いや、いない。
ここからが完全に特定する為の作業
クラックの入った純正コイルを流用コイルに交換した後も不具合が出たため
純正にコイルに戻していた物を流用コイルに再度変更。
全く問題なしだ。
このKEなら安心して東灘区を散策できる。
長い信号を待ったり、エンジン停止して再始動したり
ちょっと休憩したり
今日は試乗しながら東灘区をウロウロした。
帰店してから
一連の作業途中で充電電圧が高かったことから疑問を感じて
店にあった型違いの中古に交換していたバッテリーを
装着されていた適合型のバッテリーに戻す。
過電圧の原因と思われる箇所の修正も講じていたので
今度は、ご用意いただいた適合型でも正常な電圧を示した。
不調の確認試乗はこれで最後
走り回っていたらクラッチの状態も良くなったように思う。
あとはパワーフィルタ化に伴い不足した燃料を
プラスして完了です。
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