激闘 SSO Dry clutch の巻
DUCATI 900SS KSP ベベル
Kさんが探しに探して見つけた乾式クラッチ
ベベル用は日本初上陸だそうです。
見つけ出して先方と連絡をとって輸入したKさんの執念の塊。
そしてここからは取り付けへの私の執念の記録
部品をまじまじと見ながら作りの良さにうれしくなります。
何と言ってもクラッチバスケット、クラッチ板が
SSOさんオリジナルではなく高年式DUCATI用で
比較的簡単に入手できるというところが今後を考えると嬉しい。
クラッチに集中する為
先に右側を組み立てておく。
ブリーザータワーは今回NAG製バルブ内臓型に交換。
SSOさんのクラッチキットになることにより大きいフライホイールは外す。
これがベベルの走りにどう影響するのか。
説明書通りに組み立てていくのだが
説明書には、ギヤとの干渉を避ける為ピックアップコイルを指定した寸法だけ削りなさいという記述がある。
しかしこれは純正ピックアップの話。
Kさん号は以前からBRITZ MOTORS製に変更している為
マウントステーはもちろんコイルも違う。
少し削ってみたが、指定された寸法分削れば中身が出てくるんじゃないかと、嫌な予感。
削ってダメにしたらシャレにならない。
そこで以前修理した国産バイクのピックアップを倉庫からひっぱり出してきた。
こんなこともあろうかと。。。
ステーターコイルがパンクしたけどピックアップは正常なASSY部品。
いつかピックアップだけパンクした時の応急用に置いておいた。
日本製のピックコイルではないが
最近のピックアップコイルの樹脂がどの程度の厚みがあるのか
知っておく必要がある。
樹脂薄っ!!!
即コイル到達。
同じピックアップコイルではないが
これではハイリスク過ぎる。
しかしながら、今更コイルを純正に戻すのは嫌だ。
BRITZ MOTORS製のピックアップコイルキットで得られるベベルへの安心感は計り知れない。
ということで
思案の結果ピックアップコイルを逃がすことに決めた。
干渉するのはセンサーローターの奥のギヤ。
コイルに関して、純正はセンサー金属部分が横向き
BRITZ製は縦向き。
それぞれの位置関係を導き出したら
先ずはセットカラーを取り除き干渉するギヤから軸方向に遠ざける。
そうすることで干渉するSSOさんのケースを削る。
そしてできるだけ外に広げる為、エアーギャップ拡大を補うセンサーローターの拡大。
因みに外に広げることにより干渉するマウントステーの裏側も削る。
そしてSSOさんのケースもまた削る。
SSOさんごめん。
このローター形状に削ってある部分は肉薄なので削ることはできない。
80mmのダミーを装着してギリギリ当たらないくらい。
これは77.9ダミー。
コイルを広げられる寸法、ケースに干渉しない寸法
このことから算出した数値を狙う。
2/3だけ肉を盛る。
治具にローターを圧入してボルトでロック。
狙った寸法プラスになるまで削って
整形。
加工ついでに
ローターセット治具を製作
こんな感じ。
実際のセンサーローターで位置を決めたら
ピックアップにグリスを塗って
ガスケット無しで仮組してみる。
これでもまだ一か所グリスがギヤに付着したので
最終手段はギヤ側の面取り部を少し削りました。
ガスケット無しで干渉無しが確認できればガスケット有りだと安心。
スパークしてくれるよう願って組立。
クラッチハブのセンターナットは手持ちの工具では締めることができないので
KOKEN改SSOさん専用ソケット製作
かっこいいです。
この角度も強烈なインパクト。
私が削ったスプロケットカバーも
よくお似合いだと思います。
まだまだ続きます。
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